子育てのワガママに応える。お互いの節度が大切

ホリスティック育自学
 今回のテーマは『子育てと子どもの診かた』です。


先日、仕事仲間と会食し、その中で話題になったことです。

『お母さん(保育園の利用者)が、朝、熱の出ているお子さんを連れてきたとき、園としてお預かりをするべきか、お預かりはしないほうがよいのか。』


この日記は、母親としての立場がある方か、これから・・・という人が読んでくださっている割合が高いわけですが、そんな皆さんだったら、どうしてほしいでしょうか。。。


保育園にお子さんをお預けになられているお母さんたちの中には、『子どもが熱を出したからといって仕事を休んでいては、

会社を辞めさせられてしまう』と必死の方もいらっしゃって、ときにウソをつかれるお母さんもいらっしゃいます。(ウソと決め付けちゃぁいけないですね)

朝、起きぬけのお子さんの体調を診たときと、園に連れてくるまでに変化のあったことに、慌てていて気づけないお母さん。


さて、こういったお母さんたちが居ることも考慮して、お預かりさせていただくときに、お母さんの目の前で体温をはかって、

「あっ、熱がありますねぇ。これは何々ですから、このまま帰って家でお子さんを看病してあげてください」と、あっさり帰してしまうことが、

保育園のあり方として正しいのでしょうか?


僕の個人的な考えの中での、保育園のあり方とは、『お母さんたちの子育てのワガママに応える』ことだと思っています

「ワガママに応える」って言うと、また誤解が生まれそうな言葉ですね。(笑)


ここで言う「ワガママ」とは、たとえば、『子育てや家事があるけど仕事がしたい』、『親だけど、子育てから離れる時間がほしい』、

『園に送って行くぐらいの時間はつくらないといけないだろうけど、忙しいから、できれば送迎してほしい』

・・・といった、保育園に預けることを考えるにいたって、一般的に「親の愛情が必要な時期の多感な子どもを振り回す」と

忌み嫌われ、お母さんたちが少なからず一度は悩むこととなる、『大人の事情』というやつですね。


こういうと、保育魂・福祉魂にあふれた方々には、「じゃぁ、そんな大人の事情に振り回された子ども達のことは

二の次・三の次で、お金さえもらえれば、子どもがどんなに可愛そうな立場でも預かるのか!子どもたちのためにならないじゃないか」と

強いお叱りを受けるかもしれません。


そうなんですよね。

何でもかんでも依頼を受けてしまうのでは、巷でいうところの、利益優先主義の「保育サービス競争」となんら変わらなくなってしまいます。

僕も、子どもの立場や福祉という観点がなくなってしまっては、それでは本当の「保育」とは呼べないと思います


そこには、お母さんたち、そして僕たち保育園側双方の『(社会的)節度』といったものが、とても大切だと感じています。

この節度というのは、僕らの立場からしたら、保育・子育て支援をさせていただく上での理念と、そしてお子さんの命をお預かりさせていただく、

その専門性に裏打ちされた技量がある・なしといった、自分自身、または園全体への見極めだと思っています。・・・これがまた、むつかしいんですけどね。


そして、お母さん方やお子さんたちには、当園の職員のことを「先生」と呼んでいただいてます。

実際、小さな小さな保育園ですから、先生なんて呼んでいただくのもオコガマシイところはあるんですけどね。(笑)


でも、僕は『甘えることと甘えられること』と、『頼ることと頼られること』は、似て非なるものだと考えています

必要としてくださることに対して応えることとは、安易に甘えていただくことではなく、お互いに信頼と信用の上に成り立ち、

隣近所でのお預かりとは違う、いい意味での緊張感のある関係を築くこと、築いていただくことを必要とするものではないでしょうか。


そういった理念のもとに、少々の熱があっても、連れて来てくださったかぎりには、お子さんの命も守りつつ、

お母さんの立場も考えることのできる保育園というシステム、そしてコミュニティをつくりながら、自分たちも精進していきたいなぁと思っています。


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いつもご支援頂き、誠にありがとうございます。
当記事は、NPO法人保育所風の子 園長遠藤の個人的な著述です。

個人的な見解も含みますので、みなさん自身のご意見やご感想も
聞かせていただけると、とてもうれしく思います。

これからもどうぞ宜しくお願い致します。
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配信: ホリスティック育自学研究所

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ホリスティック育自学の探究について

 子どもを「育む」とは、子どもを“まもり育てる”行為です。

子育てをする女性が、子どもを大切に想い心肝をくだく行為と同様に、自身のカラダやこころをも大切にし、気負うことなく自ら親としての責任を担い、自らが子どもを育てていく自覚をもてると、もっと幸せに、もっとたのしく子育てができるのではないでしょうか。

お母さんがいきいきと、楽しみながら赤ちゃんと向きあえる、そんな「お母さん自身の生活リズムと、赤ちゃんの心体リズムとの、バランスのとれた子育て」を目指していただきたいなぁということです。

 上手な子育ての方法、というと、心と心の対話を中心としたコミュニケーションが持てはやされています。保育を生業にしながら、

「子どもの心情を受け止める」とか、「子ども自らやる気にさせる言葉かけ」などなど、ある部分、なんとなくわかったつもりで、でも、なんとなく曖昧にしながら、やってきたところがありました。

 正直、今も子どものこころの内の細部までは、(想像つくこともありますが)やっぱり、子どものこころの中は、残念ながら分かりません。

泣かれるから抱いたり、あかちゃんの気持ちを察するゆとりなく抱くことが全てのお母さんも多いと思います。

 でも、よくよく考えたら、子育てってコミュニケーションだけではないんですよね。目の前の子どものあるがままを確認したら、もっと見えるものが出てきます。

そこのところも、もっと知ってもらえたらなぁと思っています。